histrory 選果機の歴史 選果機は、1950年代の初期形状選別機からはじまり、1970年代のカメラ式形状選果機、1990年代の光センサーを使用した内部品質選果機、そして2010年代のAIによる選果機と歴史とともに新しい技術を組み込みながら進化を遂げてきました。 1950年代 選果機1.0 回転ドラム式 物理的な手法で果実を選別 1970年代 選果機2.0 カメラ計測 カメラによって色や外部障害を選別 1990年代 選果機3.0 光センサー 目では見えない果実内部の品質を選別 2010年代後半 選果機3.5 AI選別 AI画像選別によって微細な欠陥まで抽出 current situation 選果機(選果場)の現状 青果物の流通データは未だにアナログ 国内青果物の流通構造は、市場や仲介業者を介した取引がほとんどであり、その取引に係る商品情報のやり取りは紙ベースなどのアナログな手法によってやり取りされています。そのことから、青果物の流通データは個々の事業者に蓄積されているだけで、流通の川上(産地)〜川下(実需者)間で連携したデータの活用などはほとんど行われていません。 選果機データが有効活用されていない 選果場では個人農家から大規模な共同選果施設まであわせて全国で様々な選果機が稼働しており、選果の機能(精度向上や高速化など)は歴史とともに進化を遂げてきた一方で、選果機から取得できる「選果機データ」は、出荷者への代金清算目的以外はほとんど活用されていません。これら選果機データのうち「出来高データ」は農産物の流通の起点となる情報であり、「選果要素(例えば形状、長さ、幅など)データ」は営農の改善に活用が期待できる貴重な情報であると考えられます。 ideal state 選果機(選果場)の目指す姿 選果機(選果場)を農業データの起点にすることによって、これまでアナログだった農業現場の情報のやり取りをデジタル化し、農業現場のDX化を加速させる! summary 選果機4.0コンソーシアムの取組概要 選果機4.0コンソーシアムは令和6年度「農林水産データ管理・活用基盤強化事業のうち農業データの川下とのデータ連携実証事業」(注.1)の採択を受け、選果機データを標準化するとともに、データ連携基盤「スマートフードチェーンプラットフォームukabis(ウカビス)」(注.2)上に選果機データを取得・提供することができるAPIを構築し、農業データの連携活用を活発化させることで川上事業者側にとっては営農分野、川下事業者側にとっては流通分野の業務の飛躍的な効率化を目指しています。 (注.1)農林水産データ管理・活用基盤強化事業のうち農業データの川下とのデータ連携実証事業https://www.maff.go.jp/j/supply/hozyo/gikai/240209_051-2.html (注.2)データ連携基盤「スマートフードチェーンプラットフォームukabis(ウカビス)https://www.ukabis.com/